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No. 11 主任教授より 2009

 昨年は、私が教授に就任して first season が過ぎ去り、second season を迎えた感がします。これまでの教室体制を支えてくれた2名の同志が新たな舞台へと旅立ち、そして新しい仲間がそれぞれの立場で教室スタッフに参画したからです。佐々木了先生は、札幌市内に6年ぶりに誕生した教育研修施設となるKKR札幌医療センター斗南病院の形成外科初代科長となりました。今後は、血管奇形の治療を中心として、大いに発展していかれることを期待しています。そして、関堂充先生は国立大学法人筑波大学大学院人間総合科学研究科形成外科学教授に就任されました。彼は教室の初代General Managerとして、総務・広報・財務等の教室運営業務に対し身を粉にして尽力されてきました。さらに“私の後継〜北大形成外科のマイクロサージャンの系譜を継ぐ者”として、他科再建手術:チームサージャリーを一手に引き受けて躍進されました。今回の彼の教授就任には3つの大きな意義があると存じます。一つには、日本形成外科学会最年少教授の一人として、形成外科学の発展と形成外科医の育成という重要な責務を長期間請け負ったこと。一つには、当教室における多くの若い世代に大いなる夢を与えた功績。一つには、北大形成外科同門会の諸先輩方が築き上げてきた名門の力を誇示したことです。これからも、一意専心の努力を重ねて、北大を凌駕するような素晴らしい教室を築いていただきたいと思っています。
 一方、これからの教室運営を担う教員スタッフとしては、総務担当GMとして古川洋志講師、広報担当GMとして小山明彦講師、財務担当AMとして堤田 新講師を任命致しました。さらに、北大形成外科初の女性教員スタッフが誕生しました。舟山恵美助教です。診療・研究・教育におけるスタッフ業務に加え、教室の女性形成外科医のメンターとして頑張ってくれることを期待します。
 昨年末から3か月にわたり、形成外科を紹介する医療記事を北海道新聞に掲載させて頂きました。“なるほど!形成外科”と題したこの連載は、大きな反響を呼び、北海道各地から多くの患者さんが病院に押し寄せました。この広報活動が形成外科治療を必要とする方々に大いに役立つこととなり、心より嬉しく感じています。記事の詳細に関しては、本ホームページ〜北海道大学病院形成外科に掲載しておりますのでご一読いただければ幸甚です。
 また、2008年はとてもとても久しぶりな幾つかのイベントが私自身に訪れた、記憶に残る年になりました。まずは、18年ぶりに“お受験”をしたことです。日本がん治療認定医機構が実施した第1回認定医試験を受け、予想を超える大変さがありましたが、無事に合格することができました。私がこの資格試験を受けた理由や意義については、本ホームページの“教授挨拶 vol.10”に掲載しております。次に、私の形成外科医のキャリアにおいて大きな転機となった海外留学の地である米国アラバマ州立大学を16年ぶりに、妻と共に訪れる機会を得ました。かけがえのない恩師であり、また、私にとって父親のような存在であるVasconez主任教授に招かれ、思い出深い第2の母校で記念講演をさせて頂き、客員教授の称号を拝しました。Vasconezファミリーや当時の友人たちも集まってくれて、言葉では伝えられないくらいに素晴らしい感動的な時間を過ごすことができました。最後のアフェアは、前述の米国留学から帰国して以来、物置の隅に仕舞っておいたキャディバッグからクラブを取り出したことです。やはり16年ぶりとなる“Come back on playing golf !”です。2人の息子も成長し、父親を週末の遊び相手として必要にすることが少なくなったこと、そして多くの先輩や友人からお誘いの言葉をいただいたことがゴルフ再開のきっかけとなりました。温情あふれるハンディキャップのおかげで、同門コンペの北大形成外科マスターズそして北大形成外科オープンでは、楽しくプレーして、かつ良い成績を上げることができました。参加メンバーの皆様方にただただ感謝です。

2009年1月1日
山本有平

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