この度、日本創傷外科学会第5代理事長を拝命しました。本学会は、キズやキズアトを治療する専門医を育成する、創傷外科学の基礎・臨床研究を推進させるという役割と共に、日本形成外科学会のサブスペシャリティ(2階建て)の学会として、国民へ形成外科診療を広く啓蒙・認知させて行くことが、重要な一つの命題です。
2011年に私が会長として主催しました、第3回総会・学術集会では、学会テーマとして“傷を治すプロフェッショナル〜きれいに傷を治す、治りにくい傷を治す、それは、形成外科に課された使命”を掲げました。近年、形成外科手術手技の進歩に加えて、各種の外用剤、創傷被覆材、陰圧閉鎖療法などの新しく登場した創傷治療手段が追い風となり、本学会は若い形成外科医の注目と多くの企業の協賛を得て、大きく発展してきたことと存じます。
学会の将来を見据えて、今期より40歳代から50歳代前半の若い理事を登用し、理事数は18名に増え、また、学術委員会、国際委員会、医療安全委員会の新しい3つの委員会を設置し、その陣容は更に充実したものと存じます。
昨年、第4代理事長清川兼輔先生を中心とした、有意義なキャンペーン活動により、5月5日がキズケアの記念日として登録されました。今後は“キッズの日はキズケアの日”として、全国に大いに広めて行きたく存じます。そして、「もし、子供がケガをしたら、お母さんは近くの形成外科へ連れて行って、キズを治してもらう」という事が、ごく自然に当たり前になる社会になって行くよう、本学会役員、評議員、会員の方々と共に、精一杯尽力して行きたく存じます。
今後とも御指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
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