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なるほど!形成外科(2)

顔の骨が折れたら
〜 他科の医師と協力して治療 〜

 人間には頭のてっぺんから足のつま先までたくさんの骨があります。事故やスポーツで首から下の身体、腕や足の骨が折れたときは、整形外科医が治しますが、頭の骨が折れた時は脳神経外科の医師が治します。頭から首の間にも多くの顔の骨がありますが、そこが折れたときはどうでしょう? 実は形成外科医が治療しています。
 目の周りの骨が折れた時は、見た目では目が奥に引っ込んでしまい、時には目を動かす筋肉が障害され、物が二重に見えたりします。そのため眼科医と相談して治療します。
 鼻の骨が折れた場合は鼻が曲がったり、つぶれてだんご鼻になったりし、鼻が詰まりやすくなります。このため耳鼻科の医師と一緒に治します。
 顔にはほおと上あご、さらに下あごがあります。ほおや上あごの骨が折れたら顔が平たんな印象になり、下あごが折れると口が曲がり、十分に口が開かなくなります。いずれのあごの骨にも歯が生えているので、骨折すると歯並びが乱れ、物をかむことができなくなります。その場合には歯科医と協力してあごの骨折を治します。
 顔の骨が折れた場合、目が奥に引っ込んだり、鼻、ほお、あごの形がゆがみ、見た目が大きく変わってしまいます。事故の際には顔の皮膚にも目立つ傷ができてしまうことが多くあります。
 社会生活において、とても重要な"顔"の変形に対して、崩れた骨組みを正しく治し、さらにその表面を覆う皮膚の傷跡をきれいに治すには、形成外科の手術技術がとても重要になります。そのため顔の骨が折れた時には、形成外科医が中心となり、他科の医師たちと一緒になって治療を担当しています。(山本有平)

イラスト・前橋康博

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